2009年 07月 18日
軒のこと |
深く印象付けられたのは、沖縄の家々。
琉球瓦の勾配屋根も、石造り(RC)の陸屋根も、共通しているのは"軒が深い"こと。
外観的にも美しく印象的だったけど、特に心惹かれたのはその機能性。
先日の旅行の際、沖縄の古民家で食事する機会がありました。
外はちょうどスコールのような大雨。それでも、窓を開け放てる幸せ。
庭の樹木に降り注ぐ雨の音と、川のせせらぎ。
その「みずの音」が静けさのなかに美しく響きあい、心地よかった。
もちろんそれは、「深い軒」だからこその成せるワザで。
"大雨=窓閉めなきゃ!"という悲しくもマンション定義の染みついた私たちからすると、
ちょっとした衝撃でもありました。
沖縄特有の強い日差しと台風。
それらから身(家)を守ることは、きっとごく自然な発想なわけで。
まさに"機能美"なんだなあと。
最近はデザイン的にあえて軒を(最小限に)排除した家も多く見かける。
確かにシンプルでかっこいい。わりと好みだったりもするし。
でも。そうなんだけど。
"軒の深い家"。無性に気になるのです。
でもこの感情も、もしかしたら。…ごくごく自然なことなのかもしれません。
そういった意味では、わが家の重要なキーワード『土間』とも共通してるかな?
この軒のおかげで炎天下でも外で快適に食事ができます。とっても機能的。
【軒(のき)】
建物の屋根で、外壁の線から外に突出した部分のこと。
強い日差しに対し影をつくり、激しい風雨から壁面や開口を保護する役目をもつ。
(「yahoo!百科事典」より抜粋)
すべての事柄が理にかなっているというか、なんというか。
つくづく、日本古来の建築って…すごいなあ。
by iecoto-diy
| 2009-07-18 01:56
| いえのこと